能登を忘れない。KEENが支援を続ける意味  
能登を忘れない。KEENが支援を続ける意味  

能登を忘れない。KEENが支援を続ける意味  

この度の能登半島地震、豪雨災害によりお亡くなりになられた⽅のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆さまにお悔やみを申し上げます。また、被災された皆さまに⼼よりお⾒舞いを申し上げます。

2024年1月1日に起きた能登半島での大規模地震発生以来、KEENは災害支援パートナー団体である一般社団法人OPEN JAPAN及び、能登町行政及び教育委員会の合意・連携の上、その翌週から定期的に現地での支援を行っています。(台風で断念した回もありましたが、10月1日時点で7回現地入りしています。)

今回はOPEN JAPANの川島莉生さんと、KEENの支援メンバーからマーチャンダイズ担当の中込敦志とイベント担当の齊藤陸が被災地、能登での支援について話しました。

KEENのボランティアスタッフは、地震発生直後から能登で活動を続けるOPEN JAPANの活動に参加させていただき、瓦礫の撤去や家屋の掃除、物資の配布などOPEN JAPANのサポートとなるような活動を行いました。「初めは支援しようと現地へ駆けつけても、私たち素人ができることはなく、避難された方々とのおしゃべりでしか応援することしかできませんでした」と振り返る中込。 

寒い石川の冬を乗り越えてもらおうと、被災者や外で活動を続ける支援者に向けOPEN JAPANが行った野菜たっぷりの「元気鍋」の炊き出しのサポートKEENのウインターシューズを被災されたお子さんを中心にお届けしました。3月19日時点でその数は、OPEN JAPANによる能登町での炊き出し約26,020食、KEENのウィンターシューズ約500足寒いなか着の身着のまま、ウンターシューズを持たずに、また靴を履いていない子どもを抱えて避難した方も大勢いらっしゃり、喜んでもらことができました。

1月、能登の子どもたちにKEENのウィンターシューズをプレゼントしました。男の子にフィッティングをする中込
1月、OPEN JAPANと一緒に野菜たっぷり「元気鍋」の炊き出しをサポート

 

現地支援で大事なことは情報を得ること

能登の皆さんと会話するKEENのスタッフ(写真左に齊藤)

OPEN JAPANは日本国内で発生した被災地へいち早く駆けつけ、被災された方々の心に寄り添い、重機作業や被災家屋の応急対応や炊き出し、行政との連携などを率先して行う災害支援ネットワークです。能登半島地震でも発災直後から現地入りし、必要とされる支援活動を行ってきました。

企業や個人による現地支援は、現地で必要なモノや支援は何か、自分たちだからこそできることは何か、そしてどのタイミングでどこへ行くべきかなど現地の情報収集と、地域で活動するNPOとの連携が必須と言えます。私たちはOPEN JAPANと東日本大震災以降、様々な支援を経て、彼らの信頼関を築いてきました。そして、その信頼関係は双方にとって不可欠なものなっているのです。

長年災害地でのサポートを続けるOPEN JAPANの川島さんは、「信頼できるメンバーの支援は本当に心強いですね。災害や社会貢献について知識を持つKEENと被災地での時間を重ね、今ではとても頼れる存在です。ボランティアの方も大勢来ていただいていますが、やはり知識と経験があるかないかでは大きく違います。時に危険も伴う活動もありますので、現地へ向かう前に情報収集をするようお願いしています」と話してくださいました。

能登の子どもたちと一緒に遊ぶOPEN JAPAN川島さん

 

継続はチカラなり。そして笑顔につながる

7月に被災された地域の公民館などで、アーティストのHanah SpringさんとJacksonさんによるミニライブとさまざまな楽器を使ったワークショップを開催

7月。地震から半年以上が過ぎ、復興も進みながらも、仮設住宅で暮らす方、また仮設住宅の入居を待ちながた避難所で暮らす方もまだ多く、仮住まいで過ごす方は少なくありません。日々時間は流れ、新生活を過ごしていく中でも、皆さんにとって精神的な部分において前向きな気持ちや純粋に楽しいと思える気持ちをとり戻すことはまだ容易なことではない状況でした。

そこで私たちは仮設住宅に住む方々など、被災された方々に声をかけ、楽器を奏でたり、歌ったり、アーティストの演奏に聴いたりする音楽のミニライブとワークショップを4カ所の公民館で開催することにしました。実は同じ場所の仮設住宅に住んでいても、付き合いがなく、面識のない人たちもいます。ワークショップを出会いの場として、お菓子を食べながら、和気あいあいと楽しめる時間をつくりました。齊藤は、「純粋な音楽でも皆さんとても楽しそうにされているのが印象的でした。そうした復興をやりたいと思っていましたし、皆さんのほころぶ笑顔や笑い声が僕たちにとっても何よりも嬉しかったですね」と胸がいっぱいだったといいます。

音楽のワークショップ最後の記念写真。皆さんの笑顔が溢れて、KEENのスタッフもとてもうれしい時間でした

また、ワークショップに一緒に参加したOPEN JAPANの川島さんも「音楽ってこんなに心が癒されるんだって感じましたね。被災後の被災者の方にとっての音って解体の音が多かったと思うんです。能登は元々祭りの町で、賑やかな祭り囃子や人々の楽しそうな声を聞き慣れていた皆さんにとって、音楽の価値を呼び戻した貴重な時間になったのではないでしょうか」と話してくださいました。

 

いま、KEENができること。チカラをヒトツに。

9月、記録的豪雨が発生。河川の氾濫による洪水や土砂崩れなどが復旧・復興中の能登を襲いました。KEENはOPEN JAPANに現地の状況や必要な支援の内容についてヒアリング。社内からメンバーを募り、10月に現地へ向かう準備を始めました。個人でできることもあるかもしれませんが、KEENとして会社として取り組むことで、社員も参加しやすいと考えています。

「僕は入社前から『KEEN』というブランドの社会貢献への姿勢や国内の災害支援の活動について知っていました。僕自身、ボランティアには興味があったこともあり、できる限りの時間を現地支援に費やしています。自分にできることができること、人のためになっていることにやりがいを持てること。さまざまな局面に立つ被災者の方と出会っていく中で、一杯の炊き出しやちょっとしたおしゃべりといった些細なことでもすごく感謝していただいた。これからも支援を続けたいと思う原動力にもなっています」(齊藤)。

 

日頃から私たちができる、災害に備えること。

1)地域とのつながりを持つこと。

「常日頃から近所の方と情報共有することが大事です。」(OPEN JAPAN川島さん)。いざという時に協力し合える仲間がいることは身を守ることにもつながります。
「『社協(全国社会福祉協議会)』は、災害時でのボランティア派遣のハブとなる場所です。地域に根ざした福祉活動をしているため、平時から災害時の支援ネットワークを構築しており、災害が起こった際に迅速に対応できる体制を整えています。もしも自分自身が被災した場合や、自分自身がボランティア活動する際にとても頼りになる存在です。(中込)

2)防災バッグをつくろう。

「避難ルートの確認や薬や衣類など身の回りの必需品が入った防災バッグの準備はもちろん、キャンプの知識やテントなどもいざという時に役に立ちます」(OPEN JAPAN川島さん)。

 

そして大切なことは「忘れないこと」「知っておくこと」

能登半島は継続した支援が今後も必要です。KEENは引き続き、OPEN JAPANと一緒に支援活動を行っていきます。そして、1日でも早く能登の活気を戻せるように、一つでも多くの笑顔を増やしていけるように。

「災害を受けることで、当たり前の日常が一瞬で非日常になる。すると幸せの原点に気付かされます。現地ボランティアの最前線にいるのは、主に50〜60代の方。ぜひ若い方のパワーも協力していただきたいですし、チャレンジしたいと思う若者との架け橋になりたいと考えています。きっと生きるチカラにつながると思います」(OPEN JAPAN川島さん)

「現地支援に行けずとも、忘れないでください。時間とともにどうしても忘れてしまっていく。忘れなければきっと募金や物資提供などにもより協力的になれると思うんです。OPEN JAPANでは現地で必要とされているモノを集めたAmazonの『ほしいものリスト』も公開しています。能登ことを忘れないでください」(齊藤)。

 

できることを、できるところで

なかなか現地でのボランティアはハードルが高いと思われる方も多いかと思いますが、どこにいても私たち一人一人ができることは必ずあります。

例えば、OPEN JAPANが立ち上げたYahoo!基金や銀行振り込みで、今も直接支援も可能です。

Yahoo!募金
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5548001

OPEN JAPAN ご支援詳細はこちら
https://openjapan.net/shien

OPEN JAPANの日々の活動は、Instagramでご覧いただけます
https://www.instagram.com/open_japan/?img_index=1

チャリティグッズを買う
https://www.keenfootwear.jp/collections/disaster-relief

 

私たちKEENは、1月の発災後にOPEN JAPANに寄付をさせていただいた他、その後各地で行われたフェスやイベントなどにおいてワークショップを開催し、そのみなさまからの参加費など、総額 ¥3,191,894を全てOPEN JAPANに寄付させていただきました。みなさまの想いを、これからもしっかり届けてまいります。