6月8日は、『世界海の日(WORLD OCEANS DAY)』。海の恩恵と聞いて何をまず思い浮かべますか?
青い海からもらう安らぎや、サーフィンなどのアクティビティ?豊かな海の幸は食卓を華やかにしてくれますよね。そして、海は地球全体の気候を制御し、巡り巡って地球上のあらゆる生命を維持する水源でもあり、多くの酸素を生み出してくれていることも忘れてはいけないこと。
こんな風に私たちの暮らしに深く結びついている海が今、気候変動や汚染、持続不可能な利用など、さまざまな危機にさらされています。中でも、KEENが今日お話したいなと思っているのは、プラスチックごみの問題です。
「このままでは、2050年の海には魚の重さを超えるプラスチックごみが存在することになる」こんな衝撃的な発表が、2016年のダボス会議で予測されました。
環境省の調べによると、世界中で毎年800~1,300万トンものごみが川や海に排出され、そのうちの約80%がプラスチック製品だといわれています。こうしたごみは、魚や動物の命を奪い、海岸線を汚し、食物連鎖を通じて私たち人体への影響も懸念されています。
便利の先にあるもの
プラスチックは様々な用途でつかわれ、私たちの生活において欠かせないものとなっていますが、その一方で、多くの課題ももっています。まず、プラスチックの多くが「使い捨て」で大量に消費され、その多くが海に流出しているという事実。こんな研究*があります。
■1950年~2015年のわずか65年の間に、世界でプラスチックは83億トン生産さている ■その内63億トンがゴミとして廃棄されている ■リサイクルされているプラスチックは9%に過ぎない ■回収されたプラスチックごみの79%が埋め立てまたは海洋等に投棄されている
そして、プラスチックの優位性でもある耐久性の良さが、かえって分解されないまま長期間環境中に残存し、生態系に深刻な影響を与える事実です。各地のビーチで漂着ごみが大きな問題になっており、長年、漂着ごみの研究をされている山口晴幸教授によると、漂着ごみの中でもプラスチックごみの多さは顕著で、沖縄の海岸では80%*を超すといいます。
<出典> *1:2017年、アメリカ・ジョージア大学研究チーム、米科学誌「サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)」発表(リンク )
*2:山口晴幸教授、沖縄で延べ538か所、1998~2013年の調査による
VIDEO
どうやって、使い捨てのプラスチックゴミを減らしていく?
さて、この問題を前にして私たちには、何ができるのでしょうか。途方もない大きな問題のようにも感じてしまいます。でも、どんなことも小さな一歩から。
6月8日、今日「世界海の日(WORLD OCEANS DAY)」から、7月20日の「海の日」の1か月半、KEENは、プラスチックごみ問題に取り組むNPOや団体の皆さまと"HOW WILL YOU REDUCE YOUR SINGLE USE PLASTICS?"キャンペーン をスタートします。毎週様々なトピックをご紹介していきます。
まず、プラスチックごみについて知ることからはじめませんか?
これから、ご協力いただく団体のみなさま
*海さくら
*BLUE SHIP
*Us 4 IRIOMOTE
*mymizu
*iPledge
*ごみゼロナビゲーション
▼HOW WILL YOU REDUCE YOUR SINGLE USE PLASTICS?
*BLOG #5:環境にもお財布にも優しい、マイボトルと歩こう。
*BLOG #4:使い捨てのプラスチックを減らすヒントは野外イベントにあった!
*BLOG #3:日本人は年間32KGものプラスチックごみをだしている
*BLOG #2:海ゴミの約8割は街からやってきている
*BLOG #1:HOW WILL YOU REDUCE YOUR SINGLE USE PLASTICS?”